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カミオカンデの名前の由来と意味は?ノーベル賞受賞内容とニュートリノの関係についても

2018/08/26
 
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三代目のハイパーカミオカンデの建設に向け動き出した事で再び注目を浴びたカミオカンデ。

ニュートリノがどうとか言ってた気がするけど何だっけ・・・?という方のために研究内容をおさらいしてみました。

カミオカンデを作った目的と小柴さんの功績

目的

カミオカンデを作った目的ですが、元々は陽子崩壊の探索を目的に作られました。陽子崩壊というのは原子を構成している陽子というものにも実は寿命があると考えられていた現象のことです。しかし陽子の寿命は予想以上に長く、初代カミオカンデでは観測することができませんでした。

 

しかしその後ニュートリノの観測装置として威力を発揮するようになり、小柴さんのノーベル賞へとつながっていくんですね。

 

ニュートリノというのは何でもすり抜けるごくごく小さい粒子のことで今読んでくださってる方の体も、スマホやパソコンなども一秒で億や兆単位ですり抜けています。

 

ニュートリノが観測できると何が分かるようになるかという話ですが、超新星爆発の理論が正しいという事が証明できたんですね。

小柴さんの功績

超新星爆発が起きると大量にニュートリノが放出されるとされていたんですが、爆発でとんできたニュートリノを観測しないと本当に放出されているのかを言えなかったんですね。カミオカンデを作成した後、約16万年前に起きた超新星爆発から16万年かけて飛んできたニュートリノを観測できたおかげで理論を証明できた功績が大きく、受賞まで至ったわけです。

 

 

光というものはどうしても様々なものにさえぎられてしまうので、光よりも全てを貫通するニュートリノの方が速度が結果的に速くなるため、超新星爆発が起きた際にニュートリノの情報を捕捉する事で遅れてくる超新星爆発の様子を見る事が出来るようになるわけですね。

 

こう書くと星の爆発が見れるようになっただけみたいになってしまいますが、例えば物質と物質が引き合う万有引力の法則のようにニュートリノという根本的な宇宙の構成、仕組みそのものが解明された訳なのでとんでもなく深い内容ですごい事です。

 

カミオカンデでニュートリノを観測できる理由と名前の由来

観測できる理由

ではなんでもすり抜けるものをどうやって観測するかという話になります。

カミオカンデの構造の大きな特徴は、中心部に溜められた大量の純水とそれを溜めている壁にある光電子倍増管です。

 

なんでもすり抜けるニュートリノですが極々まれに物質と反応し、そうすると荷電粒子が放出されます。水中だと光は荷電粒子よりも遅くなってしまい、荷電粒子の速度は光を追い抜きます。その状態になるとチェレンコフ光というものが発生します。

 

チェレンコフ光というのは例えば弾丸が超高速で移動している際に発生する衝撃波の光バージョンに近いものです。荷電粒子が弾丸と同じような立ち位置だと思ってください。

そのチェレンコフ光を感知する光電子倍増管が壁に大量にあるのがカミオカンデの構造であり、観測できる仕組みとなっています。

 

 

新しくできるハイパーカミオカンデも構造的にはそんなに変わりませんが、規模が格段に上がることで確認できていなかった陽子崩壊などが観測されるようになる事を期待されています。

 

正直規模が大きすぎたり小さすぎたりして一般人の私にはよくわからないスケールになってますが、事実そういうものがあるという研究結果が出ると純粋に感動しますね。人類の科学知識の集積と努力がここまで届いているというのを過去の科学者に伝えたくなります。

 

 

名前の由来

ニュートリノは他の粒子と極まれにしか反応しない為できるだけ他の宇宙線が飛んでこないところが好ましく、全てのものを貫通するニュートリノの性質上地下に施設を作る事になりました。

その際に条件としてよかったのが岐阜県の神岡市で、残りのカミオカ「ンデ」の部分はNucleon Decay Experiment(核子崩壊実験)の頭文字から取ったとされています。冒頭で記述した、陽子崩壊が最初にカミオカンデを作った目的だったのでこの名前なんですね。

 

ちなみに二代目に当たるスーパーカミオカンデになった際にはニュートリノ研究に重きを置いていたので、「ンデ」の部分はNeutrino Detection Experiment(ニュートリノ検出実験)となり、カミオカンデの名前は二つの意味を持つようになりました。

 

地中で空も見えない閉ざされた空間から天体観測をしているようなものなので、個人的にはとてもロマンチックな研究だなあと思います。

 

まとめ

小柴さんがノーベル賞受賞したのは超新星爆発によるニュートリノを観測した功績による。

名前の由来は地名+実験内容の頭文字をとったもの。

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