日日是好日の映画タイトルの意味とは?作者は茶道で伝えたいメッセージは?
2018年10月13日公開の映画「日日是好日」。
映画が気になるきっかけは様々なものがありますが、タイトルで気になった人もいるのではないでしょうか。
映画タイトルの意味、この作品が示す茶道の意味をまとめていきます。
日日是好日の言葉の意味
日日是好日の直訳
今は日日是好日と検索すると映画の公式サイトがトップに来ますが、サイトタイトルに括弧書きで(にちにちこれこうじつ)と書いてあるほど、元々認知度自体は低めの言葉かと思います。
本来の読みとしては「ひびこれこうじつ」「にちににこれこうにち」というのも間違ってはおらず、禅語が由来の言葉です。
禅語とは禅が由来の言葉で、一期一会・知足・色即是空・主人公・油断など、他にも浸透している言葉は多くあります。
さて肝心の日日是好日ですが、直訳すると「毎日がいい日である」となります。
直訳すればですよ。意味となると恐ろしく深い言葉になってしまいます。
日日是好日の言葉の意味
この言葉を言ったのは中国の雲門文偃禅師という禅を教える側の人で、雲門宗の開祖です。禅の語録の中では雲門文偃禅師の言葉が多く取り上げられており、安易な言い方になりますがかなりすごい人ですね。
そんな人が言った悟りの境地でもある言葉の「日日是好日」ですから勿論、「今日は物事がうまく進んだしいい一日だったな~」という軽い感覚の言葉ではありません。
物事の良し悪し・損得で決まるいい一日ではなく、こだわり等を捨ててどんな不運が訪れようと今日という一日を受け入れ、ありのままに生きる気持ちの良い境地です。どんな日でもありのままに生きていればすべてが好日ということですね。
とはいっても禅の境地の人の言った言葉ですから、本当に理解するには同じくらいの境地に立たないとわからないかと思います。
原作で語られる茶道の意味
本記事が映画前の作成ということで原作準拠の話になります。
本書の評価ですが経験者は共感や奥深さを感じ、そうでない人もお茶の世界を通して様々な気づきがあるようで非常に高評価な書籍となっています。
レビューにも「今目の前にあることに心を注ぎ、ここに居ることの大切さ」を感じたという内容が多くあり、非常に禅の世界の言葉である「日日是好日」の考えに非常に近いものがありますね。
あとがきにある「お茶の本だけど、お茶の本じゃない」という言葉が物語っているような気がします。
中身としてはお茶が教えてくれた15の幸せというサブタイトルの通り15章に分かれた構成となっており、「自然に身を任せ、時を過ごすこと」「今、ここにいること」「このままでよい、ということ」など、各章のタイトルにだけ見るとお茶の話っぽくないですね。
しかしそれぞれが筆者が茶道を通して感じた生きる上での大切な価値観であり、そこに辿り着けたことが茶道をやっていて意味のあったことの一つであるわけです。
こうして書くと茶道の回し者みたいになってしまってますが、私は茶道だけでなく様々な分野で辿り着く価値観は似通っているものだと思います。
筆者が茶道を25年続けているだけに、茶道を辞めたいが辞めてもいいのかわからなくて読んだのですが・・・みたいなレビューもいくつかありました。悩んでいる人は一読してから決断するのもいいかもしれませんね。
まとめ
日日是好日の意味はありのままに受け入れ生きればすべて好い日であるということ。
作者は茶道を通して日日是好日を体感できるようになったこと等に意味を感じている。