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マラリアに現在の日本で感染する確率は?歴史と温暖化の影響についても

2018/08/25
 
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マラリア原虫を保持した蚊に刺されることで感染するマラリア。治療しなければ重症化し、しばしば死に至ります。

なんだかやばい病気だって聞くけど日本だと実際どうなの?という疑問がある人も多いかと思いますので、日本での実態をまとめました。

 

マラリアってどんな病気?

ハマダラ蚊という種類の蚊によってマラリア原虫が媒介されることによって引き起こされる感染症で、10~30日程の潜伏期間の後38度以上の発熱があります。風邪のような倦怠感や関節痛も現れます。

マラリア原虫が赤血球に侵入し破壊することで貧血の症状や黄疸が現れ、進行すると肝臓などの臓器がはれ上がりがあります。

 

マラリアと一口に言っても三日熱、四日熱、卵形、熱帯熱マラリアの四種類のものがあり、特に重症化しやすいのが熱帯熱マラリアで、発症してから1週間程経ってしまうと致命率が高くなります。

 

マラリアが発生している地域から戻ってきて発熱があった場合医師にその旨を伝えましょう。

2016年度のWHOの発表によると2015年度でのマラリアによる死亡者数は42万9000人でした。

 

人間を一番殺している生き物は蚊とも言いますし、蚊による被害は恐ろしいですね・・・42万というと規模が大きすぎてよくわかりませんが、東京ドームの収容人数が55000人なので東京ドーム7個半分の人が1年で亡くなられていることになりますね。

 

なお日々の研究により徐々に死者は減ってきています。携わってくださっている方ありがとうございます。

 

 

日本で感染する確率は?

マラリアはハマダラ蚊という蚊によって感染をしますが基本的に国内にはハマダラ蚊類はかなり少なく、現在は国内での感染による発症はありません。

ハマダラ蚊は自然環境を好むものが多く、日本のように都市化が進んでいる場合感染・再流行する可能性は極めて低いと考えられています。

 

ちなみによく見る白黒のシマシマの蚊はヒトスジシマ蚊なので感染源にはなりません。マラリアに関してはひと安心ですが、ヒトスジシマ蚊はデング熱など他の病気の感染源にはなりますので気を付けたいとこですね。

 

日本での感染の歴史は?

日本でのマラリアは1960年代に撲滅されており、それ以降は1年間で海外から戻ってきた人の数十人が感染者として現れる程度となっています。

 

かつては明治~昭和初期に三日熱マラリアがシナハマダラ蚊により蔓延し、多くの人が感染しましたが蚊帳や治療薬のキニーネ、殺虫剤の散布などの努力により終息に至りました。

今まで日本で多くの人が感染した例としては

 

 

・元々土着であった三日熱マラリア感染(当時はかわらやみ等と呼ばれていました)

・戦時中に西表島へ強制移住があり、その時にコガタハマダラ蚊による熱帯熱マラリア感染

・戦後の感染した帰還兵による三日熱マラリア二次感染

 

 

等があったようです。コガタハマダラ蚊は日本では沖縄南部の西表島等のにのみ生息する蚊であり、今後温暖化が進んだとしても進出してくる可能性は低いようです。重症化しやすい熱帯熱が広まる環境ではないということだけでも、なんだかほっとしますね。

 

なお、かの平清盛の死因もマラリアではないかと言われています。

 

現代ではマラリアというと日本にはなくもっと暑い海外で流行する病気に見えますが、結構日本でも流行っていたんですね。シナハマダラ蚊は人の多く住むようなところに居ないにしても日本全国の自然環境に生息していますし、過去にその蚊による感染被害があったというのは若い世代の人にとっては意外かもしれませんね。

 

旅行先でもらってくる人もいますし、海外旅行など別の環境に行くときは現地でどのようなことが起きているかきちんと調査することが大切ですね。

 

まとめ

日本で感染する可能性はほぼなく、温暖化を考慮しても今後再流行する可能性は低い。

かつては日本でも流行していたが、努力により撲滅された。

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